JSR株式会社のライフサイエンス事業のグループ企業である株式会社医学生物学研究所(取締役社長 伊藤 浩毅)は、「MEBGEN™ BRAF 2 キット(以下、本試薬)」について、2024年2月21日付で製造販売承認を取得したことをお知らせします。
本試薬は、小野薬品工業株式会社が製造販売承認事項一部変更承認申請を行っている、エンコラフェニブおよびビニメチニブの「BRAF遺伝子変異*1を有する根治切除不能な甲状腺がんに対する効能又は効果」の追加に対するコンパニオン診断薬*2です。甲状腺がん組織から抽出したDNA中のBRAF遺伝子変異(V600E、V600K、V600D、V600R及びV600M)を検出することによって、エンコラフェニブ及びビニメチニブの甲状腺がん患者への適応判定の補助を行います。
このたびの製造販売承認取得により、本試薬が、根治切除不能な甲状腺がんの患者に対しBRAF遺伝子変異の有無に応じた個別化医療の迅速な提供に貢献すると期待されます。当社では今後、本試薬の保険適用に係る手続きを進めてまいります。
BRAFタンパク質は、Ras/Raf/MEK/ERK経路を構成するセリン/スレオニンキナーゼの一つです。BRAFタンパク質は細胞増殖に関与しており、BRAF遺伝子の変異により異常なBRAFタンパク質が作られるようになると、無秩序な細胞増殖によりがん化が引き起こされます。
BRAF V600遺伝子変異は、甲状腺がんに広く認められる遺伝子変異で、BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺がんに対してはエンコラフェニブ及びビニメチニブ併用療法による治療効果が期待されています。
コンパニオン診断とは、ある特定の医薬品について、患者に効果があるかどうか、副作用のリスクが大きいかどうか、などを治療の前にあらかじめ検査することをいいます。コンパニオン診断に用いられる検査薬をコンパニオン診断薬と呼びます。 弊社では、コンパニオン診断薬開発のご相談を承っております。https://www.mblbio.com/cdx/jp/
臨床検査薬事業では、自己免疫疾患、がん、感染症等の検査薬の開発・販売を行っています。自己抗体診断分野では日本国内トップメーカーとして製品ラインナップの充実を図り、難治性疾患の多い当該分野の医療に貢献しています。がん診断分野では医薬品の効果を予測するコンパニオン診断薬を開発し、個別化医療に貢献しています。https://www.mbl.co.jp/
電話 03-6684-6860(代表) 問合せフォーム https://ivd.mbl.co.jp/diagnostics/inq/index.html
連絡先
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- Missy Bindseil
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JSR Life Sciences Company Inquiries
Director, Marketing & Communications - mbindseil@jsr-nahq.com
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